
人工腱索ループ法はMICSに適した方法ですが、複数個所に一定の長さの腱索を固定する事になるのが弱点でもありました。特に前尖には中央のA2と、端になるA1.A3には異なる長さの人工腱索が適切であり具体的にはA2よりもA1,A3への腱索を3mm程短くした方が出来上がりが良くなります。今回もEMIファクトリー様に依頼し10mmから34mmまでの1mm刻み任意の長さのループを同時に作成できる器具を作成してもらいました。私が行ったのは基本的な構造の決定、ピンのサイズと孔位置を計算して指定しただけです。構造は見ての通り単純です。頂点にある要ピンと、作成したいループ長の所にピンを立て引っ掛けてループを結紮作成していきます。例えばA2用に23mmを2ループ、A3用に20mmを1ループの計3ループを作成する様な方法です。EMIファクトリー様から購入可能となっています。代理店経由でデモ器の貸し出し可能です。当院で半年ほど前からプロトタイプを使用し、良くあるA3,PC,P3逸脱の様な症例には重宝しています。使用法には若干のコツが要りますので詳しくは私に直接お問合せください。
価格は13万円との事です。思ったより安い。これを40万円で売るといわゆる生産性が高いという事になる訳ですが。